重要なポイントの一つだと思います。古い記事ですが、紹介させて下さい。

福島事故の被ばく影響なし?「国連科学委員会」報告に異論相次ぐ。
2013年10月27日 伊藤 和子

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「国連科学委員会」とは何だろうか。
正式には、「原子放射線の影響に関する」科学委員会、という非常に限定された調査を行っている機関で、世界の一握りの科学者によって構成されている。原子力推進の科学者が多く名前を連ねていて、世界の民意を必ずしも正確に反映している民主的な機関とはいいがたい。ところが、その報告は、国連総会に提出され、国連総会で承認されると国際的コンセンサスのような扱われるので注意が必要である。
というのも、日本政府は、福島原発事故の「被ばく影響がほとんどない」とたびたび主張するのだが、その拠り所としてこれまでも、国連科学委員会に依拠してきたのだ。
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 調査の独立性の欠如
そもそも、国連科学委員会は、福島原発事故後、原発事故周辺地域に公式の事実調査に訪れたことはない。
同委員会による放射性物質による汚染や公衆や作業員等の被ばく、健康影響について予測は、日本政府、福島県等から提供されたデータのみに基づいて行われている。
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15ヶ国60万人の原子力労働者を対象とした調査で、年平均2ミリシーベルトの被ばくをした原子力労働者にガンによる死亡率が高いことが判明している。
BEIRをはじめとする国際的な放射線防護界は、100mSv以下の低線量被曝についても危険性があるとする「閾値なし直線モデル」(LNT)を支持しており、100mSv以下の被曝の健康影響を否定していない。
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オーストラリアでなされたCT スキャン検査(典型的には5~50mGy)を受けた若年患者約68万人の追跡調査の結果、白血病、脳腫瘍、甲状腺がんなどさまざまな部位のがんが増加し、すべてのがんについて、発生率が1.24倍(95%信頼区間1.20~1.29倍)増加したと報告されている 。
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10月25日の国連総会での議論では、ベネズエラ、アルゼンチン、中国などの政府代表が科学委員会のプレゼンテーションに疑問を呈し、もっときちんと調査すべきだという意見を述べたという。今後、科学委員会は別添資料を12月頃までに提出、国連総会の承認を得ようとしているようである。世界のどこかで、日本に関する重要な問題が、被災者や影響を受けた人々の意見を聞かないまま、当事者を排除して、一度も現地調査をしたことがない一握りの科学者によって決められ、いつのまにか国際的コンセンサスになっていく。
その結論は、福島では、健康被害は発生しない、被ばくや放射能汚染は深刻でない、というもの。このままではよいはずはなく、継続的に監視し、現場から意見表明していく必要がある。
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